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HOME > 研究プロジェクト【第2回】

RESEARCHPROJECT

理工学部ならではの基礎学問的な研究分野において、少数精鋭の研究者が没頭して研究できる環境を提供します。

【第2回】- 2020年4月1日現在 -

■数論・幾何学に由来するカオス力学系のエルゴード理論と大偏差解析

図
力学系による記述や理解が可能と考えられる現象や問題は、数学や物理学などの自然科学の枠を超えて多岐にわたる分野に存在します。
この研究では、数論や幾何学と関係して現れる具体的なカオス力学系をエルゴード理論と大偏差原理を用いて精密に解析し、これに基づき、一般のカオス力学系の統一的な理解に向けた基盤の構築を目指します。
高橋 博樹

KiPAS主任研究員

高橋 博樹

(数理科学科 准教授)

成果報告書

力学系/カオス/分岐/エルゴード理論

常微分方程式や差分方程式(写像の反復合成)などの方程式の解の振る舞いを定性的に調べることを目標としています。最近では、統計物理の考え方と手法を用いてカオス的な力学系を解析することに興味を持っています。

鈴木 新太郎

KiPAS研究員

鈴木 新太郎

(助教/有期)

エルゴード理論/力学系/測度論的数論

主にエルゴード理論とその測度論的数論への応用に興味をもっています。
現在は、β-変換や連分数変換といった、実数の展開と関連する力学系のエルゴード的性質に興味をもち研究を行っています。

■素粒子論に基づく超新星爆発のメカニズム解明に向けた挑戦的研究

図
重力崩壊型の超新星爆発は、大質量星がその進化の最期に引き起こす、宇宙で最も大きな爆発現象の1つです。爆発を引き起こすために重要な鍵を握るのが、星内部で生成され、星の重力エネルギーの大部分を持ち去るニュートリノという素粒子です。本研究では、素粒子の標準理論に基づいて、超新星のダイナミクスを記述するニュートリノの輸送理論を構築・応用し、超新星爆発のメカニズム解明を目指します。
山本 直希

KiPAS主任研究員

山本 直希

(物理学科 准教授)

成果報告書

原子核理論/素粒子論/場の理論/多体系の理論

我々の身の回りの物質がその最小単位である素粒子からどのような仕組みで構成されているのか、また物質が初期宇宙のような超高温状態、中性子星内部のような超高密度状態でどのような形態で存在してどういう性質を示すのか、といった根源的な問題を解明すべく、場の量子論に基づいた理論的研究を行っています。

松本 仁

KiPAS研究員

松本 仁

(助教/有期)

宇宙天体物理学 / 電磁流体力学 / 超新星爆発

ガンマ線バーストや活動銀河核ジェット、超新星などの高エネルギー天体現象のダイナミクスを理論的に解き明かす研究をしています。最近では、電磁流体シミュレーションを用いて大質量星の重力崩壊時に生じる超新星の爆発メカニズムに取り組んでいます。